6月号

鶴永武久の

経営税務コラム

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平成16年5月20日

 どういう会社が儲かっている会社なのか?を今回はお話しをしたいと思います。

 私は、税理士事務所を初めて約20年になります。色々な業種及び色々なタイプの経営者と心底、全てをわかって(建前ではなく)話をし、真剣に経営の話をしてきました。その中で、経営がうまくいく会社のポイントをいくつか話したいと思います。

 会社経営においては、確かに、外的環境、日本全体の景気という問題も大きな要素ではあります。しかし、実は、その辺はあまり関係がないことです。儲かる会社は、どんな状況でも儲かります。何かノウハウがあるからというのではなく、なぜか儲かるのです。
一番のポイントは、利益の計算が瞬時にできることです。そして、自分で決めた内容でしか仕事をしないということにつきます。簡単にいうと儲かる仕事しかしないということです。
儲かっている会社は、先行投資と割り切って、損して何かを学ぶことも多いのですが、先行投資をする場合は、概して、1年以上の長期目標を作っています。社長の仕事は、今月の売上目標を達成することではなく、半年先、1年先の売上を作るための動きが多くなっています。
もう一つのポイントは、儲かる会社は意外と失敗も多いものです。しかし、打たれ強いというか、失敗を素直に認め反省し、次に生かす能力を持っています。
 また、どんなに会社が儲かっていても、小さい問題点をそのままにしておきません。なぜ、そのようなことが起こったのか、徹底的に調べ、もし、社員の失敗ならば、十分に話し合い修正していきます。
 人間には、必ず終わりがあります。今の時代は、会社の経営も子供に引き継ぐ確率が低くなっています。何の為に、一生懸命仕事をしているのか。その辺のところを、よく考えた上で、会社の方針を打ち出しています。家業・生業として自分一代で終わる仕事をひとりでやっている場合には方針はいらないのですが、社員がいる場合には、社員の人生も左右することになります。その辺の責任感の強い会社がやはり儲かる事になります。

 

 いつもいうことですが、今は、変化の激しい時代です。昨日の常識は、今日の非常識となります。
 言えることは、
収入から経費を引くと利益になる。これだけは、永久に変わりません。

 最近、景気動向が上向いてきたと一般的にはいわれています。しかし、世間の景気は、うちには関係がありません。私に景気の話を聞く人は、だいたい、景気が良くなっていることを感じられない人です。感じない人は正常な会社だと思います。

 実際、私も景気が良くなったと感じることは全くありません。こと自分の仕事に関してはそうです。自分の仕事に関して景気が良くなると感じる経営者は、中小企業においては、ほとんどないと思います。また、中小企業において、世の中の景気が良くなったと感じるようでは、まずいことです。なぜかというと何の努力もなしに勝手に売上が伸びない限り、このように感じることはないのです。大手の下請け会社などはこういう事もあると思うのですが、経営的には安定しない会社といえます。

 私たち中小企業は、どこまで行っても自分が努力した分だけしか結果は出ないようになっています。
経営の結果が悪いということは、努力が不足しているか、もしくは努力の方向が間違えているということになります。現実の世界は、結果でしか判断できません。
 自分で考え、行動を起こし、それが的を得ていれば結果は出ます。
<儲かる会社のポイント>
1. 会社で利益を出す事は当たり前だと考えている
2. 社員の将来まで考えている
3. 数字に強い
4. 自分の行動には、いつも自信を持っている
5. 健康である
6. 社長はいつも時間に余裕がある
7. 社員が明るい
どうでしょうか。我社はこのようになっていますでしょうか?利益が出ない会社は「悪」です。楽しくがんばっていきましょう。
                           以上